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【雑学】"おはぎ"と"ぼたもち"の違い。実はどっちも同じ?

先日、祖父の三回忌でお墓参りに行ってきました。
その時に、祖母が「おはぎ」を作ってお供えしていました。
あんこともち米がマッチしていて、和菓子の中ではかなり好きな部類に入ります。

ちなみに、祖母はおはぎのことを「ぼたもち」と言っていました。
確かにどちらの言い方も良く聞くけど、違いはあるのでしょうか?

ということで調べてみた。

実はどっちも同じもの

「おはぎ」「ぼたもち」は、餅米とうるち米を混ぜて(もしくは単に餅米を)蒸し(もしくは炊いて)丸めたものにあんこをまぶした食べ物。
あんこの中に餅米が入った、アンパンとは逆の発想な和菓子。

では、違いはなんだろう?
まず、違いと聞いて最初に思いつくのは「使ってるあんこが違うんじゃない?」ではないだろうか?
小豆の形が残った「つぶあん」もしくは、餡をこして作った「こしあん」のどちらかを使っているかで名前が変わっているのでは?

 

実は「季節で違う」ようなのだ。

漢字だと"おはぎ"は「御萩」"ぼたもち"は「牡丹餅」と書く。
牡丹の咲く季節は「春」牡丹の花に似せて見立てたから「牡丹餅」
萩の咲く季節は「秋」萩の花が咲き乱れる様子に見立てたから「御萩」

牡丹と萩

↑左が牡丹で右が萩の花

 

ちなみにそれぞれ「春のお彼岸」「秋のお彼岸」と季節の変わり目に食べる。
もちろん「夏」と「冬」にもそれぞれ呼び方がある。

 

夏と冬のおはぎ

おはぎは普通の餅と違い、杵や臼を使い搗(つ)いて作るわけではない。つまり、餅つきをしないので「ぺったん、ぺったん」という音がしない。
音がしないということは、お隣さんはいつおはぎを搗いたのか分からない…ということから

夏:搗き知らず → 着き知らず
「夜に船がいつ着いたのか分からない」ということから「夜船(よふね)」と呼ぶようになった。

冬:搗き知らず → 月知らず
「月が見えないのは北側の窓」ということから「北窓(きたまど)」と呼ぶようになった。

まとめると
春:牡丹餅(ぼたもち)
夏:夜船(よふね)
秋:御萩(おはぎ)
冬:北窓(きたまど)

なんとも風情がある呼び方があるんですね。
ちなみに、これらはあくまで一説であって確定ではない。ただ、一般的にはこの説が有力候補ということ。

 

 

彼岸とあんこの種類の関係

呼び方の違いは"季節"ということではあるが、やはりあんこの種類は密接に関わっている。

一般的に「こしあん」を使っているのが「ぼたもち」「つぶあん」を使っているのが「おはぎ」と呼ばれている。
そして、ぼたもちは牡丹の花に似せ、丸く大きく作られているのに対し、おはぎは萩の花に似せ、小ぶりで長めに丸められて作られている。
実は、つぶあんとこしあんを使っているのにはそれぞれ理由がある。

 

おはぎとぼたもち

↑ぼたもちとおはぎ

 

その理由を知る前に「彼岸」ってなんぞや?という事が重要になってくるのだ。

 

お彼岸って何?

彼岸とは「春分の日」「秋分の日」を中日にし、前後3日間を合わせた7日間のこと。この日はちょうど昼と夜の時間が同じになる日。
そして、仏教では「太陽が登る東側が私達が生きている世界」で「太陽が沈む西側が亡くなった故人たちがいる世界」と考えられていた。両世界の時間が同じになる「彼岸」こそ、「故人への想いがもっとも通じやすい日」となっていったのだ。

なので、この彼岸の間にお墓参りをし、お供え物を捧げる。その代表格が"おはぎ"になる。

 

なぜ「おはぎ」をお供えするのか

時はさかのぼり江戸時代。
餡の材料である"小豆"は元々漢方薬として中国からやってた。日本人は「健康食品」として小豆を調理して食べていた。

そして、当時はおはぎに使われる「砂糖」は超高級品でおいそれと利用できず、おはぎはいわゆる「高級スイーツ」扱い。普段口にできるスイーツといえば「木の実」「干し柿」「水飴」「蜂蜜」…奮発して「さつまいも」。「おはぎ」は「大事な日、大きな節目、大切な人に振る舞う」とっておきの食べ物だったわけ。

さらに小豆の赤い色は邪気を払うと魔除けの効果があると信じられてた。

つまり彼岸におはぎをお供えするのは「彼岸という大切な日に魔除け効果のある小豆と漢方であり高級な砂糖をつかい"おはぎ"を作り、ご先祖様にお供えして感謝の祈りを捧げる」ということなのだ。

 

 

そして、ここからが本題。
小豆は種を蒔く時期が4〜6月、そして収穫が9〜11月。

つまり、秋の彼岸は9月なので、この時には収穫したての小豆を使っておはぎを作る。取れたてで皮も柔らかいため、皮ごと潰して餡を作るため「つぶあん」になる。
一方、春の彼岸の頃には保存していた小豆が硬くなってきているため、皮を取り除いてから潰して餡にするので「こしあん」になるのだ。

なので、
春の「ぼたもち」=こしあん
秋の「おはぎ」=つぶあん

これがそれぞれ「牡丹」と「萩」に似ていたのでそれぞれ名前がついたのだ。

 

ところが、現代では保存技術の発達や品種改良から、1年中つぶあんもこしあんも食べれるようになったため、厳密な違いがなくなってきている。なので、どちらを使ってもまったく問題ないが、どうせ日本人に産まれたなら風情を楽しむためにも、春の牡丹餅・秋の御萩を頂きたいもだ。

 

おまけのまとめ

別の呼び方で「あんころ餅」というのもある。これは「餡衣餅」から転じた言葉で、読んで字のごとく「餅を餡で包んだ食べ物」…なんだけど、あんころ餅は「米を完全に潰して餅にする」、おはぎは「米の形を残して潰して餅にする」という区別をしている。
このことから、あんころ餅は別名「皆殺し」「本殺し」「全殺し」と呼び、おはぎは別名「半殺し」と呼ばれる。

一気に風情が無くなった気が…。

 

最近の子はスイーツといえばコンビニスイーツや洋菓子だったりで、なかなか和菓子が好き!という子は少なくなっている気がする。
日本の風情・風習は変わらずに大事にしていきたいものです。

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