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【映画感想】新感染 ファイナルエクスプレス

新感染 ファイナル・エクスプレス

新感染 ファイナル・エクスプレス

何があっても、守り抜け!

生か死かー終着駅まであと2時間。
時速300km超のノンストップ・サバイバル!

引用元: 公式サイト

公開日:2017年9月1日
鑑賞日:2017年9月3日
上映時間:118分
個人的評価:95/100点
オススメ度:

監督
ヨン・サンホ

出演者
ソグ(コン・ユ)
スアン(キム・スアン)
ソギョン(チョン・ユミ)
サンファ(マ・ドンソク)
ヨンソク(キム・ウィソン)
ヨングク(チェ・ウシク)
ほか



簡単な作品紹介

ファンドマネージャーで仕事人間の「ソグ」は、妻と別居し、自身の母親と娘の「スアン」の3人で暮らしていた。誕生日に母親と会いたいというスアンの願いを叶えるため、早朝、釜山行きのTKX列車に乗るソグ。
そこにはバス会社の社長「ヨンソク」妊婦の「ソギョン」と夫の「サンファ」、高校生野球チームの「ヨングク」達と応援団長であり彼に惚れている「ジニ」、老人姉妹の「インギル」と「チョンギル」も乗っていた。

列車が発車する直前、怪我を負った少女が乗り込んでくる。少女の元に駆け寄ったアテンダントだったが、凶暴化した少女に襲われて噛み付かれてしまう。少女はゾンビウィルスに侵されていたのだ。
噛み付かれたアテンダントも一度は事切れるも凶暴化し、車掌や周囲の乗客に襲いかかる。逃げ場のない電車の中は地獄へと変貌してくのだった。

 

ストーリー(ネタバレあり)

釜山行きの列車に

韓国北部の農村地帯。ここでは検問が行われ交通規制が敷かれていた。どうやら伝染病が発生しているらしい。
トラック運転手は消毒を受けながら、検問所に文句を言い車を走らせるが、携帯に気を取られている間に鹿をはねてしまう。

血を流し息絶える鹿を確認した運転手は、そのまま走り去るのだった。しかし、確かに息絶えたはずの鹿は起き上がる。その目はもはや生気を失っていた。

 

ソウル証券会社に勤める敏腕ファンドマネージャーの「ソグ」は、儲け以外のことを顧みず、仕事に没頭する仕事人間だった。今日も部下の「キム」に指示をしながら仕事をこなしていた。ソグには「スアン」という娘がいる。妻とは別居し、電話でスアンを育てるのは自分だと主張していた。

明日はスアンの誕生日ということで自身の母親とスアンが待つ自宅へとプレゼントを買って戻る。母親からスアンはすでに寝ている聞かされ、部屋へ行くと布団の中で母親と電話をしているスアン。ソグが来たことに気づくと慌てて電話を切るのだった。

ソグはスアンにプレゼントを渡すが、それは以前こどもの日に渡したものと同じだった。スアンは誕生日には母親に会いたいとぐずりだす。仕事があるから無理だと渋るソグだったが、母親にスアンの学芸会の様子をビデオで見せられる。本当はソグが行く予定だったのだが、仕事が忙しくて見に行けなかったのだった。
そこには歌を歌うスアンの様子が映っていたが、途中で歌うのをやめてしまう。スアンはソグが来るのを楽しみにしていたと聞かされ、いたたまれなくなったソグは娘のために妻がいる「釜山」へと向かうことにする。

 

夕方までには会社に戻るため、早朝の釜山行きのTKX列車に乗るために車で駅まで向かうソグとスアン。車中、ソグはなぜ歌を途中でやめてしまったのかをスアンに問いただすが、スアンは口をつぐむのだった。
ソグは「一度始めたことはやり遂げなければいけない」と説くがその時、目の前を救急車とパトカーが高速で過ぎ去っていく。そして車の外には灰が降り注いでいた。遠くでは火事も発生しているようで、何か得体のしれない事件が発生しているようだった。

釜山行きの列車の3号車に乗る2人。同じ車両には横柄な態度のバス会社の重役「ヨンソク」と性格が正反対の老姉妹「インギル」と「チョンギル」も乗っていた。
また、11号車には「ヨングク」が所属する高校生の野球チームと、彼に惚れている応援団の「ジニ」達も乗っていた。
列車内のモニタには、韓国の各地で暴動事件が発生しているとアナウンスが流れるのだった。

いよいよ列車が発車するという時、12号車にボロボロの姿の女性が駆け込んでくる。トイレに篭り、ひたすら「ごめんなさい」と呟きながら震えているのだった。

そしてついに列車が発車すると、プラットホームを見ていたスアンの目の前に人が襲われている光景が飛び込んでくる。驚くスアンだったが、ソグはすでに眠っており、他の乗客もその様子に気づいた者はいないようだった。

 

感染開始

列車が発車ししばらくすると、トイレへと立ち上がるスアンは、その途中「トイレにおかしな人がいる」と報告を受けた車掌が中を確認している様子に出くわす。そこには「ホームレス男」が頭を抱えて震えており「みんな死んだ…」と呟いていた。さらに奥のトイレを使うために移動すると、4号車のトイレの前で「サンファ」と出会う。サンファの妻であり妊婦の「ソギョン」がトイレを使用しているので、別のトイレを使うように促されたスアンは6号車へと向かう。

一方、12号車では駆け込んできた女性が激しい痙攣を起こしていた。その様子に気づいた添乗員が声をかけるもついに事切れてしまう。慌てた添乗員は車掌を呼ぶが、突然女性が立ち上がり添乗員に噛み付くのだった。
噛み付かれた添乗員は一度は事切れるも、女性と同じように起き上がり、乗客たちを襲い始める。そう、この女性はゾンビウィルスに感染していたのだった。

次々に襲われゾンビとなっていく乗客たち。パニックに巻き込まれながらもヨングク達は後方車両へと逃げていく。

 

その頃、目を覚ましスアンがいないことに気づいたソグは、7号車まで移動しスアンを見つける。すると前方車両から逃げてくる乗客に遭遇する。異常を感じたソグはスアンを抱きかかえ3号車へ向かおうとすると、前方車両からゾンビと化した感染者たちが大量に押し寄せてくる。
4号車でサンファ達を追い越し、3号車までに逃げてくるソグ。サンファ達も異変に気づき逃げ出すが、ソグにドアを閉められてしまう。スアンの訴えによりドアを開けサンファ達をギリギリのところで助け出すが、当然怒りをぶつけるサンファ。しかし、状況が状況だけに仕方がないとソギョンに窘められ、なんとか矛を収めるのだった。

特に鍵を閉めているわけでもないドアに向かって迫ってくる感染者を見て、ドアの開け方が分からないと気づくソグ。さらに新聞紙を濡らし窓ガラスに貼り付けるとドアに張り付いていた感染者たちがおとなしくなる。どうやら生きている人間を視界に捉えると襲い掛かってくる習性のようだった。

 

状況が飲み込めない乗客たちだったが、車内アナウンスにより列車内で暴動が発生したこと、次の停車駅であるチョナン駅は通過することを発表する。駅に着きさえすれば逃げられると憤慨する乗客たちだったが、チョナン駅ではすでに人々が感染者に襲われ逃げ惑う地獄絵図が広がっているのだった。
さらに列車内の放送により、ソウルでも暴動が発生しており多数の死傷者が出ていることが分かると、ソグはソウルに残した母親に電話をかける。ところが母親は「スアンを守ってあげて」と言った後に「こんなに大事にしているのに母親に会いたいと言う孫娘…」と恨み言を言いながら唸り声をあげる。そして電話は切れてしまうのだった。
政府は暴動は収まりつつあると発表するが、ネット上には各地で襲われている人々の映像がアップされており、乗客たちの間では絶望感が漂っていた。

 

車掌の指示でさらに後方車両へと移動する乗客たち。途中で他の乗客に気を使うスアンを見てソグは「他人に気を使うな、まずは自分の身を案じろ」と諭す。その時、テジョン駅では軍隊が配備されており、そこで降りれることがアナウンスされる。
ソグは4号車へと戻り、軍の上層部の上客に自分達の安全を確保して欲しいと頼むが、その様子をホームレスの男が聞いていたのだった。

サンファはスアンに声をかけ、ソグの仕事がファンドマネージャーと聞かされると、その強欲さを非難する。ソギョンは娘の前で父親を貶めるなと咎めるが、スアンは皆にそう思われていることは分かっているので大丈夫だと返す。ソギョンはサンファが自分の子供の名前も決められないと優柔不断なことをからかい、スアンにお腹を触らせる。お腹の子供の動きに驚くスアンだったが、思わず笑みが溢れるのだった。

 

テジョン駅〜東テグ駅

テジョン駅のホームには誰もおらず、乗客たちは周りの様子を伺いながら列車を降り始める。車内に残された感染者たちを横目に中央出口を目指す。ヨンソクは会社に電話をし、釜山が交通規制がかけられて状況がわからないことがわかると、車掌に感染者がいる車両を切り離して釜山に向かうよう詰め寄るが、切り離す設備が無いと断られてしまう。

駅構内は争いの後はあるものの、すでにもぬけの殻。中央出口を目指す乗客たちを尻目にソグはスアンを連れて別の出口へ向かおうとする。スアンは他の乗客たちにもそのことを教えるべきだと訴えるが、ソグは聞き入れなかった。しかしホームレスは電話のやりとりを聞いていたため、一緒に行くとついてくる。
その時、ソグ達の前に兵士が現れる。助けが来たと駆け寄るホームレスの男だったが、その後ろから感染した兵士たちが襲い掛かってくる。すでに軍隊はゾンビによって壊滅していたのだった。

 

中央出口へと向かっていた他の乗客たちもゾンビ化した兵士に襲われ被害が拡大していた。スアンに感染者が襲いかかろうとした瞬間、間一髪サンファが助けることに成功する。再び電車に戻る乗客たちだったが、大量のソンビ達を抑えるためにソグ、サンファ、ソングク達が残ることになってしまう。

 

14号車へと飛び乗ったジニ、姉妹の妹・ジョンギョル、ヨンソク。ヨンソクは急いで列車を発車させるように乗務員に詰め寄るが、まだ友だちが残っている訴えるジニ。その頃、一緒に逃げるスアンとソソギョンギョンだったが、駅の跨線橋から窓ガラスを突き破って感染者たちが落下してきてしまい、慌てて12号車へと飛び乗る。姉妹の姉・インギルも一緒だったが、そこは感染者達が徘徊する車両だった。そこにホームレスも飛び込んでくる。
しばらく列車を止めていた車掌だったが、やむを得ないと発車させる。そこへソグ達も駆けつけるが、ソングクを除く野球部員は逃げきれずに感染者の餌食になってしまう。加速する列車の9号車に飛び乗るソグ。サンファも軍隊の装備を拾い、感染者を蹴散らしながらなんとかソグの手を掴み列車に乗ることに成功する。

 

ひと安心したのもつかの間、サンファに電話がかかってくる。感染者から逃れるためにトイレに隠れているというのだ。しかし、感染者に追い詰められ危険な状態だという。ソグ達はそれぞれの大切な人たちを守るために、前方車両へと進むことを決意する。
サンファは自分が先頭に立ち、後方を2人に任せるというと感染者がうろついている10号車へと突入していく。激しい格闘の末なんとか11号車に辿り着いた3人だったが、そこにいたのはゾンビと化したソングクの同級生たちだった。

かつてのチームメイト達を攻撃することに戸惑っているソングクを尻目に、感染者達はソグたちへと襲いかかる。防戦一方だったその時、列車がトンネルを通り抜けると感染者達は動きを止める。何かに気づいたソグは野球ボールを自分達の後方に投げると、感染者達は一斉に音のする方へと襲いかかるのだった。
感染者は目と耳に頼って襲い掛かってくるようで、暗いトンネルの中だと視力が弱いため、人間が識別できないのだった。

続く12号車ではサンファの携帯を囮にしてなんとか抜け、13号車のトイレでスアン達と合流する。そして、ヨングクはジニに自分達が無事であること、生き残りを助けながら先頭車両に向かっていることを伝えるのだった。喜ぶジニだったが、一緒にいたヨンソクや他の乗員たちは、感染者達のいる車両を抜けて感染していない保障はないと15号車と14号車の間の扉を封鎖してしまう。

 

そんなことは知らずに列車がトンネルを抜けるのに合わせて網戸の上を移動するソグ達。ところが足が悪いホームレスが身動きがとれなくなってしまう。ソグが助けに向かうが音をたててしまい感染者達に見つかってしまう。急いで15号車へ移動しようとするソグ達だったが、扉は固く閉ざされていた。

助けようとするジニは抑えられ、さらにヨングクが電話をかけるもヨンソクによって壊されてしまう。なんとかバッドで叩き割ろうとするが、後ろから感染者が大挙として押し寄せる。連結部のドアを塞ぐサンファとソグだったが、サンファは腕を噛まれてしまう。
自分がもう助からないと悟ったサンファは、ソグにスギョンを守るよう任せ、ソギョンに子供の名前を告げると、1人犠牲になって感染者達を食い止めるためにその場に留まるのだった。

なんとかドアをやぶったソグ達だったが、感染者に飲み込まれていくサンファ、そして疲れ果て動けなくなっていたインギルを見つめることしか出来なかった。
ドアを封鎖したことに激昂しヨンソクに詰め寄るソグだったが、逆に感染していると喚き立てられ、15号車と16号車の連結部に追いやられてしまう。ヨングクはジニに「ここにいた方が安全だ」と伝えるが「ここにいる方が怖い」とヨングク達と行動を共にすることになる。

 

ソグは不安がるスアンを安心させるために、必ず母親のもとに連れて行くと約束する。スアンは学芸会で歌えなくなったのはソグのために練習したからで、ソグがいないことに気づいたために歌えなくなったのだと告白する。そして、これからはずっと一緒にいて欲しいとお願いするのだった。

トイレに入ったソグは部下のキムの電話で、釜山は感染に封じ込めに成功したため安全だと聞かされ安堵するが、そもそもの発端は自分達が株式操作を行って救済していた会社の事故が原因だと知らされる。
キムは自分に責任があるのか?と涙ながらに訴え、ソグはそれは違うと否定するが突然電話が切れてしまう。ソグは血だらけの自分の拳を水で洗い流しながら涙を流すのだった。

 

その頃、15号車の乗客たちは16号車への扉を固く縛り付けてながら醜く言い争っていた。その様子を呆けて見ていたジョンギョルふと14号車に目をやると、感染者の中に姉がいることに気づいてしまう。姉は自分を犠牲にしてきてばかりいたと嘆き、助けられなかった事に絶望を感じながらドアを開けてしまう。その瞬間、15号車は阿鼻叫喚の地獄と化すのだった。
ソグ達は閉ざされたドアの向こう側から聞こえてくる悲鳴と影を見守ることしか出来なかった。

一方、列車は東テグ駅に辿り着くが、横転したコンテナが線路を塞いでおり、先に進めなくなっていた。車掌は車両基地からディーゼル車を動かすことを決め、アナウンスを流し列車を降りる。ソグ達もそのアナウンスを受け列車を降りることを決意する。

 

東テグ駅〜釜山へ

全滅したかと思われた15号車だったがヨンソクと乗務員はなんとかトイレに逃げ込み助かっていた。列車が停まり乗りける必要が有ることがわかると、ヨンソクは乗務員を囮にし、自分だけ逃げ出す。

なんとかディーゼル車を動かすことに成功した車掌。そして指示に従い、車両基地を移動するソグ達だったが、炎上する列車が突っ込んできて横転したため、ジニとヨングクの2人は他の一行と離れ離れになってしまう。助けに行こうにも列車が道を塞いでいるため戻ることが出来ない。2人は先に進むことを決意する。
感染者がいない車両を探し先に進む2人だったが、感染者に追われたヨンソク駆け込んでくる。ジニを突き飛ばし囮にしている間にドアを破り逃げるヨンソク。感染者を追い払うヨングクはジニを抱きかかえ涙するが、ゾンビと化したジニはヨングクに襲いかかるのだった。

ヨンソクは逃げながらも足を痛め転んでしまう。その様子を見ていた車掌は助けるために駆け寄るが、ヨンソクは車掌を囮にし、自分だけ逃げてしまう。

 

一方、ソグはスアンの声によって目を覚ますが、目の前には傾いて今にも倒れそうな燃え盛る車両と、その中でうごめく感染者たちだった。ソグはなんとか列車の下に隙間を作り出し、反対側に這い出るが、車両の中から感染者が窓を破りスアン達に襲いかかる。
ホームレスは感染者の前に立ちふさがり、その間にスアンとソギョンはなんとか逃げ出すことに成功する。

動いているディーゼル車に気づいたソグ達はそこに向けて全力疾走するが、後ろからは大量の感染者が襲いかかってくるのだった。なんとか乗り込むソグたちだが、感染者達は列車にしがみつき、よじ登ってこようとしてくる。ソグはなんとかしがみついている感染者を蹴り落とし、安堵するのもつかの間、運転室に向かうとそこには感染したヨンソクがいるのだった。

自分は完成していない、早く釜山の家に帰りたい…と襲い掛かってくるヨンソク。2人を守るために何とか列車から蹴り落とすことに成功したソグだったが、格闘の際に手を噛まれてしまっていた。
自分の意識がある内にブレーキのかけ方をソギョンに教えると、スアンに別れを告げる。「いかないで!」と泣き叫ぶスアンを抱きかかえるソギョンを見守り、列車の後部へと向かう。
そして、スアンが産まれた時の事を思い出しながら笑顔をうかべ列車から飛び降りるのだった。

 

列車はついに釜山へと辿り着く。

 

 

感想(ネタバレあり)

韓国発のゾンビパニック映画。
内容としては王道であり、雰囲気的には「ワールド・ウォーZ」や「アイ・アム・ヒーロー」とかに近い気がする。
個人的にはめちゃくちゃ面白かった。

今作のいいところは、とにかく絶望感がスゴい。
アメリカのゾンビものは大量に襲い掛かってくるものの、軍人がいたりとか、銃やデカいナタとかで首をすっ飛ばして撃退する、というパターンが多い。
ところが今作は、登場する人たちは一般人であり、武器も野球チームのバットくらいだったりする。もちろんゾンビの首をすっ飛ばすほどの威力もないし、せいぜい一時的に動きを止める程度は関の山。どう足掻いたって勝ち目がないわけ。

しかも舞台は走行中の電車の中。当然脱出も出来なければ襲撃を回避する手段もない、とてつもない閉鎖空間。
じゃあ、勝ち目無いじゃん!?というわけだが、ここは今作のゾンビのオリジナル要素でうまくカバーしているし、その要素も違和感なく作品に溶け込んでいる。

それでいて逃げるだけではなく、愛する者のためにゾンビに向かっていかないといけないという「逃げるしかない状況だけど立ち向かわなければいけない」というのが恐怖感を増大させている。
この絶望感、恐怖感はパニック映画では大きなファクターを占めており、その大事な要素がふんだんに盛り込まれているので面白くないわけがない。

 

また、登場人物も魅力的な人が多い。
特に嫁のためにゾンビが大量にいる車両を素手で突破する「マ・ドンソク」は格好良すぎる。
噛まれないために腕をガムテープでグルグル巻きにするんだけど、噛まれちゃまずいなら上着を着た方がいいんじゃないの?というツッコミをものともしないぐらいイケメン。

新感染 ファイナル・エクスプレス
↑後ろは任せた!とか言いながら素手で突っ込むマ・ドンソク。漢すぎる

 

愛すべき悪とも言える「チェ・ウシク」の存在も重要。
こういう作品のもう一つのテーマとして「やっぱり人間が一番怖い」というのがあるんだけど、今作はまさにコイツが体をはって教えてくれる。ただ、確かに怖いんだけど、コイツ単体だけ見るとやたら人間臭いというか、人間の本質を見れた気がする。

登場人物は全員「列車内に自分の大事な人が一緒に乗っている」状況なわけ。ところが唯一コイツだけ「家族は釜山にいる」という、果たして無事なのかどうかもわからない状況。
そうなれば一刻も早く釜山に辿り着いて家族の安否を確認したいのは当然のこと。少しでも生き残る確率をあげるために行動するのは当たり前っちゃあ当たり前。ただ、そのやり方がエゲツナイんだけど、では果たして人間って真に追い詰められた時、近隣の人を助けるとか悠長なことを言ってられるのか?とも思う。

もちろん助け合いは大事だけど、それは所詮キレイ事なんだよ!という事をコイツは全力で見せてくれる。まあ、最終的には因果応報な感じの結末になるわけだけど、やっぱりこういうゲスい奴がいた方が、より主人公に感情移入できるし、ドキドキ感が増すよね。

 

んで、主人公なんだけど、最初は他人なんかどうでもいいわ!という感じが色々な人に助け助けられしていく内にドンドン心情が変わっていく。
これがチェ・ウシク演じるヨンソクと対比になっていて、より心情変化が際立っていく。
途中で自分達を閉めだして助かろうとしたヨンソクに殴りかかるシーンがあるんだけど、その前の段階では「お前も同じことやってただろ!」と突っ込まれるくらい自分勝手だった。人間っていざ自分がその状況に突っ込まれないと、その人の気持なんてわからないよね。
ソグを通して、見ているこっちも「なんて人間は自分勝手なんだろうな」なんて思うわけです。そして「人の振り見て我が振り直せ」というように、自分を見つめなおすきっかけにもなったりする。

 

まあ、ところどころ突っ込みどころはある。
いきなりゾンビの性質が分かったり、性質が分かってるのに放置してたり、ガラスが都合よく割れたり割れなかったり、なんでそれで噛まれないの?とか。
そういうご都合主義なところもひっくるめて傑作だと思う。
人間ドラマとパニック物としてのバランスが上手く取れてる作品です。

 

…で、唯一の不満点、というか映画に対する不満点ではないんだけど、とにかく放題がダサい。
現代は釜山行きというシンプルで分かりやすいのに、インパクト重視だとかで「新感染」になったとか。
見ただけで「新幹線」とかけてるんだろうな、というのが分かるんだけど、この列車は厳密には新幹線じゃないし、そもそも途中で乗り換えるしね…。

何が一番ダメって、とにかく「ファイナル」ってつけること。
もうさ、ファイナルってつければ世紀末感漂ってるんじゃね?って勘違いしてません?「乗ったら最後」って意味らしいけど、なんか違う気がする。
そしてキャッチコピーも「何があっても、守り抜け!」って…う〜ん、なんだかなぁ。
ポスターも韓国版の方が臨場感があって格好いいんだよなぁ…。

新感染 ファイナル・エクスプレス
↑疾走感というか臨場感がある…と思うんだけど。

 

すでにハリウッドでのリメイクも確定していて、世界中でも絶賛されているのに、この放題のせいで(とは言いたくないけど)日本での知名度がバリバリ低くなってる気がする。
公式のホームページにも「放題に躊躇するな!劇場に突っ走れ!!」とまでコメントされているくらいだぞ(意図は別かもしれないけど)

じゃあ、何かいい案があるのか?と言われるともちろん思いつきませんが(だってプロじゃないし)同じ意見の人は多いはず。
今後の日本映画会にも期待したい。

 

そして、前日談のアニメが9月末に公開予定。
これを見ると作中での疑問点が解決するような気もするので、合わせて見てみたい。
パニック映画が好きな方はぜひ見て下さい!
吹き替え版も声優さんが豪華でオススメです。

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